【セミナー報告】
BCP普及・策定セミナー「未来に備えるBCP ~能登半島地震・能登豪雨からみえてきた課題とは~」を開催しました
2025年8月5日(火)、テクノサポート岡山 研修棟大会議室にて、岡山県・(公財)岡山県産業振興財団主催、(独)中小企業基盤整備機構 中国本部共催による 「BCP普及・策定セミナー」 が開催されました。
本セミナーは、地震や風水害、感染症流行などの緊急事態を踏まえた事業継続計画(BCP)の普及と策定を支援することを目的に企画され、県内事業者や支援機関職員など定員50名を超える65名のお申込みがありました。
■ 講演① 「能登半島地震視察報告」
講師:独立行政法人中小企業基盤整備機構 中国本部 中小企業アドバイザー 細田 太一
細田からは、令和6年1月に発生した能登半島地震の被災地視察を通じて得られた現場の課題や教訓について報告がありました。
災害発生直後の混乱や復旧プロセスにおける課題、そしてBCPの事前準備が被害軽減や事業再開の早期化にどのように寄与するかについて、実例を交えて解説しました。
■ 事例発表 「地震にも負けず、水害にも負けず、唯一無二のスーパーを目指す」
発表者:有限会社もとや庄司商店 代表取締役社長 本谷 一知 氏
本谷氏が経営する「もとやスーパー」は、能登半島地震で店舗が半壊しながらも休業せず営業を継続。
さらに令和6年9月の能登豪雨で店舗が水没する中、地域住民やボランティア、同業者との連携でわずか2週間で営業再開を実現しました。
地域の復興拠点としての役割や、事業継続のための柔軟な発想と行動力が高く評価され、「BCAOアワード2024 災害対応特別賞」を受賞されています。
■ 講演② 「BCPの必要性とは」
細田による二度目の講演では、BCPの基本的な考え方や策定のポイント、実効性を高めるための運用・訓練の重要性について、参加者が自社に落とし込める具体的なヒントをお伝えしました。
■ 閉会にあたって
最後に、中国経済産業局様からは事業継続力強化計画(ジギョケイ)についてご説明し、岡山県産業振興財団様からは岡山県BCP認定制度についての説明が行われ、参加者はBCPの策定から運用、認定取得に至るまでの流れを把握することができました。
今回のセミナーは、災害に対する備えが企業存続に直結することを改めて認識する貴重な機会となったのではないでしょうか。
ご参加いただいた皆さま、そして講師・発表者の皆さまに心より御礼申し上げます。
※今後のBCP関連セミナーや最新情報は、当サイト でもご案内いたします。